熱中症概論

危険な夏になりそうな2024年。熱中症についての基礎知識から予防対策など基本的なことを知っていただいて、元気に夏を乗り切りましょう。

熱中症とは・・・暑さによって生じる総称で、「熱失神」、「熱疲労」、「熱けいれん」、「熱射病」などがあります。つまり、熱中症には、大きく4つあるわけです。

何故、熱中症は起こるのでしょうか・・・運動をすると、熱が発生するわけですが、暑い夏などは、大量の熱が発生します。発汗によって、熱を放出し、体温のバランスを保とうとしますが、暑くなるであろう今年の夏のような場合には、体温調節がうまく機能せず熱中症が起こりやすくなります。また、サーフィンの場合には、特に、「熱疲労」と「熱射病」に注意する必要があります。それでは、具体的に見ていきましょう。

「熱失神」・・・炎天下に、じっと立っていたり、立ち上がった時などの運動後に起こります。血圧が低下し、脳血流が減少して起こるので、めまいや失神(一過性の意識消失)などの症状があります。意識がはっきりしている場合には、日陰などの涼しい場所で足を高くして寝かせることで回復していきます。

「熱けいれん」・・・汗には塩分が含まれていて、大量に汗をかき、水だけを補給して、血液中の塩分濃度が低下した時に起こります。汗に含まれる塩分量はおおよそ0.3%ですので、1ℓの汗をかいた場合、約3gの塩分が失われることになります。しかし、そこまで多量の汗をかくことは、通常の生活では、考えにくく、食事で十分以上の塩分が取れているため、体の塩分が足りなくなることもありません。常に、水分補給を行うことが大切と言うことかと思います。

マメ知識・・・一日に必要な塩分量は1~1.5g程度です。日本人の通常の食生活では、一日の塩分摂取量は10g以上であることが多く、必要十分な塩分は摂っていると言えますので、大人の皆さんは、高血圧に繋がる塩分過多にならないようにしたいものです。

「熱疲労」・・・発汗によって脱水症状となり、脱力感、めまい、頭痛、吐き気などの症状が起こります。基本は、「のどが渇く前に水分を摂る!」と言うことです。喉が渇いてから、水分補給をしたのでは、遅いと言うことですね。

「熱射病」・・・体温調節がうまくいかず、過度に体温が上昇(40℃以上)して、脳機能に異常がみられる状態です。反応や応答が遅い、言動が不明確などの状態から昏睡状態になる場合もあります。体温を下げることが大切なので、日陰などに避難し、衣服を緩め風通しを良くすることです。サーフィンの場合は、日陰がありませんので、ラッシュガードや帽子の着用など、直接、日差しを浴びないようにしたいものです。炎天下のサーフィンは、当たり前ですが、要注意ですね。

参考:スポーツ活動中の熱中症予防ガイドブック

公益財団法人 日本体育協会






			

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